ぽかぽか

つくらず、飾らず、つらつら、自由に

吸引しながら思うこと


わたしたち看護師は
ご利用者さま、患者さまに対して
良いことばかりをするのではなく

ときとして
イヤなことをするのも仕事で。

イヤなことのひとつ
日常的に頻度の高いケアに
吸引があります。

チューブを用いて
口の中やのどの奥のほう、氣管などから
唾液や痰を吸引して取り除く方法です。

口の中はね
口からチューブを入れてチュチュっと吸うので
そこまで苦痛にはなりませんが
(と思いますが)

のどの奥のほうや氣管には
鼻から管を入れてグイグイ吸うので
かなり、しんどい。

とくに氣管は
想像していただくとわかりますが
飲み込むのを失敗したとき、氣管に入ったら
わたしたちでもひどくムセ込みますよね?

うわ、息できない💦て焦るくらい。

あの状態になるってことなんです。
氣管に異物(チューブ)が入るわけなので。

そんな苦しい状態にさせることを
非情にも、わたしたちはやるんです。
ご自分で痰を出せない方には、日常的に。

すーごく苦しそうだからね
罪悪感はあるんです、もちろん。

だけど
痰を取り除かないと窒息してしまうので
見逃すわけにはいかないんですよね。

痰が増えてくると、息苦しくもなるしね。

この吸引
毎日のようにするわけですが
行いながら、ときどき
心を殺さないとできないよねー
と思ったりします。

痛いですよね、苦しいですよね💦て
辛そうな姿を見たくないからやらない。
ということはできないから

ごめんね。て思いながらも
苦しい思いをさせる、てゆー(・ω・`)

チクッと心が痛むのを感じながらも
必要なことを遂行する厳しさが
看護師には求められるんだろうな、て。

なんかね、そんなことを思うんです。

採血や点滴もね
針を刺すの、痛いけど

点滴なんて、
ご高齢な方は血管も浮きにくくなっているから
なかなか入らないこと、珍しくないしね。

でもそれをするのが、わたしたちの仕事で。

ずっと前に書いた"何のために"
"何を目的として、何のために行うのか"
自分の中に一本芯を通しておかないと
目の前の方の反応を見て、動揺が生じる。
 ↑
揺れてもいいと思うんですけどね、人間だし。
看護師にとって人間らしさは
もっとも忘れてはならない感覚ですものね。


目の前の方に、何が必要か
ご家族は、何を望まれているか
ご本人やご家族にとって
いちばん良い状態・望ましいことは何か

日々考えながら、
最善を行うことに心を尽くそうと
励んでおります。


ぽかぽか