ぽかぽか

つくらず、飾らず、つらつら、自由に

命の選択


命の選択をする
ということですよね?

今日
ご利用者さまの今後について
ご家族の方とお話したときに
ご家族がおっしゃった言葉。

口から食べることが難しくなって
今後、食事を続けるかどうか
続けるとしたら、こんなリスク
続けないとしたら、栄養は補うか
補うとしたら、こんな選択肢
補わないとしたら、こんな選択肢

医師からこれらの説明がされ
ご家族のご意向をうかがう場

以前にも一度お話させていただいていて
今回、いよいよ決断していただくという場

前にも少し書きましたが
コロナ禍で、なかなか面会できなかった期間に
ガタガタと状態が悪化したご利用者さまなので

ご家族としては
現状の理解・受け入れ自体が難しいんですよね

そんな中で
状態はどんどん厳しくなるから
現場としては、早めに決断してほしい

だけど、ご家族は
どう考えたらよいかもわからない…
 ↑
わたしたちは日常的に直面していて
いざというときどうするか
日々考える機会があるからわかるけど
普段、こういう現実に触れない方だと
考え方自体がわからないんですよね。

というときに出たご家族の言葉が、
冒頭の「命の選択」

そう

ご本人が決められない
意思表示できない状態になったとき
ご家族に迫られるのは
命の選択なんですよね。

どぎつい表現をすると
生かすか、殺すか。

決して殺すわけではないのだけど。
不自然に延命しない、自然の流れにまかせる
ということなのだけど。

延命しないということは、
人生の終わりが見えることでもあるから。

ご家族にとっては、重たい決断になる。
勇氣がいる。

だからね
ご家族がきちんと考えられるよう
納得のいく選択ができるよう
わたしたちはお手伝いさせていただくのですが

ご家族に知っておいていただきたいのは
どんな決断・選択も
間違いではないということ。

ご本人から希望を聴けない今
ご家族が「こう」と思う決断が
どんな選択肢よりベストなんです。
周りがなんと言おうと。

それでいいんです。

そしてね
揺れていいんです。

一度「こう」だと思っても
氣持ちが変わるかも知れないからね
そうしたら、決断を変えていいんです。
       ↑
命に間に合うなら、にはなるけれど
一度きりの決断ではないこと、知ってほしい。


今日の話し合いでも
ひとまずこの選択にするけれど
状態をみながら、その都度検討しましょうね
ということをお伝えしました。

急激な状態変化では
こんな風にできないこともあるけれど
ゆるやかに経過される場合はね
命が許される限り、何度だって揺れればいい。
そう思います。


一般的には
身近じゃないテーマかも知れませんが
自分の死について
大切な人のいざというときについて
命の選択について

ときどき考えておくと
少し、心の準備ができるのかも知れません。


ぽかぽか